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ソロバイクパッキングを安全に

バイクパッキング(荷物を詰め込んだバッグをバイクに装着して旅すること)と聞くと、少し気がひけます。人里離れたルートを何日もかけて、単独で走ることは危険なことに思えたからです。それでも私は創造力を働かせて、たった一人でバイクパッキングの冒険に出かける方法を考えました。

この夏、私はバイクで冒険に出かけたいと思い友人を誘いましたが、誰ひとりとして私の提案した10日間の旅に参加してくれませんでした。ブリティッシュ・コロンビア州の山中にある900キロほどの林道は、携帯電話の電波が届かない場所も多く含まれます。地図に記載のない場所で迷子になる心配や、天気の急変、野生動物の出現、怪我などので必要なときに助けを求めるのが難しいこと考えると、単独で走ることは心配でした。ルートを変更して、交通量の多い道を走ることも考えましたが、ブリティッシュ・コロンビア州ではハイウェイをたくさん走ることになるので、私にとっては選択外でした。

幸運なことに、私は完璧な解決策を見つけることができました。リタイアした両親と1992年製のフォルクスワーゲンのキャンピングカーです。彼らは私の旅に同行し、着替えなど必要な荷物をすべて運ぶことに同意してくれました。キャンピングカーはテントに比べ安全に寝ることができ、両親が比較的近くにいて、私のルートや位置を(ほとんどの場合)把握していることで、リスクを軽減することができました。すべての人が、冒険の旅に素晴らしいサポートスタッフを用意できるわけではありません。ですが、創造力と計画性があれば、たとえ一緒に走ってくれる人がいなくても、安全に冒険への欲求を満たすことができると思います。

ルートを決めよう

● 私は、ハイウェイを走りたくなかったので、裏道ルートを優先しました。もし、人の多い地域で舗装路を中心に走り、キャンプではなくホテルに泊まっていたら、サポートを受けずに安心して走れると思います。過去に何度かやったことがありますが、これもまた楽しいんですよね。

● 両親の同意を得てからは、ルートやキャンプ場の候補を詳しく調べ、1日の走行距離や宿泊場所などを計画しました。路面状況や標高差は平均速度に大きく影響するので、気をつけました。また、現実的であることも重要です。ワンデーライドよりも荷物が多くなることや、旅が長引くと疲れてしまうことなどを考慮すると、ワンデーライドと同じ平均速度を維持することはできません。

安全対策をしよう

● 安全な旅にするためには、さまざまな準備が必要です。ルートに精通していることは重要で、複数の地図と比較したり、現地の状況を把握したりすることも大切です。毎日、両親と一緒にルートを計画して、集合場所や携帯電話が使えないときの連絡方法などを確認しました。お互いのGPSにルートをアップロードし、さらに、オフラインの地図アプリをいくつか事前にダウンロードして利用しました。

● さらに安全性を高めるために、SPOTのようなGPSトラッキングデバイスを使用することもできます。SPOTは、携帯電話の電波圏外でも、指定した連絡先にリアルタイムの位置情報を送信したり、緊急時にはSOSを送信したりすることもできます。

● 両親と私のどちらかが携帯電話を使えるようになったら、もう一方に位置情報と時間をメールで送り、連絡を取り合うようにしていました。

● 両親が自分と同じルートを走り、自分の居場所を把握しているというだけで、彼らが家で地図を眺めているよりも安心感がありました。

● 毎日、基本的な応急処置用品、自転車用工具、熊除けスプレー、野生動物除けの笛、救難ホイッスル、非常用シート、ライトダウンジャケット、レインジャケット(暑くても晴れていても)、浄水器の錠剤、予備の食料を携行していました。万が一、道に迷って一晩過ごさなければならない場合に備えてです。幸いなことに、これらを使う必要はありませんでしたが、何度か道に迷い、灼熱の中で水がなくなり、パンクし、何頭かのツキノワグマやグリズリーの足跡を見つけました。

友達を巻きこもう

● もし、旅の全行程に参加してくれる友人がいなくても、冒険仲間にはなれない人でも、彼らに参加してもらう方法を考えてみましょう。例えば、旅の中で1日か2日間だけ参加してもらったり、ルート上に自宅のある友人と合流したりすることもできるかもしれません。体力に自身がないけれどE-BIKEを持っている友人がいて、その友人と一緒にルートの一部を走るとか(この方法で70歳の母と私は一緒に走りました)、家族旅行として車の運転を交代しながら子供と一緒に走るとか、旅行会社のツアーを利用するなど、可能性はいくらでもあります。

体力面もメンタル面も準備をしておくこと

● 自分の体力に見合ったチャレンジにすることが大切です。例えば、連続して6時間のライドをしたことがない人は、そのような計画を立てないようにしましょう。長い距離を走らなくても、自分が耐えられると思うことから始めましょう。バイクパッキングにルールはありません。これはあなたの冒険であり、もしそれが、1日に2~3時間バイクに乗って、残りの時間は湖のほとりでアイスクリームを食べていても、それはそれでいいのです。ある人に、私の旅はサポートを受けている "不正行為"だと言われました。これは競技ではないし、そんな風に思っていなかったので、笑ってしまいました。

● 今まで1人で長時間乗ったことがない人は、変な感じがして寂しく感じるかもしれません。覚悟してください。受け入れるのです。私の場合、自分の内面に集中して周囲の状況を把握することで、一人旅の最中に問題が解決できたりバランス感覚を取り戻したりすることが多いです。自分と向き合い、自分に必要なものを学んでいきましょう。

● 自転車修理の基本を学びましょう。どのような工具が必要で、どのように使うのかを知っていれば、その日1日、あるいは旅全体を救うことができるかもしれません。

● また、万が一の時のために、応急処置の知識やトレーニングを受けておいて損はないでしょう。

両親との旅は、想像以上に特別なものでした。最初は、自分の道具をすべて一人で持っていくわけではないので妥協しているようにも感じましたが、私たちの選択が私たちにとって完璧なものであると気づくのに時間はかかりませんでした。私は夢見ていた壮大なバックカントリー・アドベンチャーを体験して、両親は家を出て州の新しい場所を探索することができました。両親がいなければ私の旅は実現しなかったし、私がいなければ両親の旅も実現しなかったでしょう。

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